はなごよみ つきごよみ くらしごと
第38回『旧暦神無月七日(上弦の半月)』
七竈 ななかまど
花言葉:安全 安心 慎重
秋山を歩くと
燃えるような赤い葉に
真っ赤な実がつく樹を
みかけます
ななかまど かなぁ
と一度はその名を
つぶやくほど
この季節の里山や野道で
その侘びた華やかさ
ほんとうは
ななかまどじゃないかもしれない
でもやっぱり
ななかまどかもしれない
たしかに慎重に確認したくなります
花言葉の由来は
燃えにくい かたいなど
その樹の性質から
きているそう
といいながら
実際はよく燃えるとか
なんともミステリアスですね
初夏に白い花をつけ
黄色から赤へと色付く実
葉が落ちてなお
その実は枝になっています
クリスマスリースにも
使われる
ななかまどの赤い実
もうそんな季節が
季節がやってきます
秋から冬へと
移り変わっていく日々を
愛おしんで
暮らしていきたいですね
11月19日
月が満ちるころ
またお届けいたします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第37回『旧暦神無月朔日(新月)』
野葡萄 のぶどう
花言葉:慈悲 慈愛
野山の中でキラキラと輝く
色とりどりの実
秋のお散歩は宝箱を見つけるような
ワクワクがたくさんあります
木の実や落ち葉
春の爽やかな鮮やかさとは
また一味違うカラフルな景色
これから寒くなる季節の
涼しい風
1枚羽織る布の
ふわりとしたあたたかさ
おひさまの光を
からだいっぱいに受け止めて
これから訪れる冬も
たくさん楽しんで
過ごしたいですね
次回、11月11日ころ
旧暦10月のはじめの半月をまち
お届けいたします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第36回『旧暦長月廿十四日(下弦の半月)』
落ち葉
カサカサカサカサ
森や公園のおさんぽ
足元にふかふかとした
落ち葉のじゅうたん
まもなく
そんな季節がやってきます
色とりどりの葉っぱは
とてもキレイ
陽が暮れるのが
一日一日短くなり
陽だまりで
のんびりする贅沢が
楽しい秋
ハラハラと舞う木の葉
降り積もる落ち葉
秋は秋だけの
特別な音が響きます
冬が訪れるまでの
この特別な時間に
たくさんの秋を見つけに
出かけてみませんか
次回11月5日
旧暦10月1日 冬のはじまり
新月のころにお届けします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第35回『旧暦長月十五日(望月)』
水引草 ミズヒキソウ
花言葉:慶事 感謝の気持ち
楚々として咲く赤い花
花と言うより小さな実のようにも見える
ミズヒキソウ
水引(みずひき)とは
贈答品の包みに掛けられる細い紐
結婚式のご祝儀などで
見たことがある方も多いでしょう
この水引になぞらえた名
と言われますが
由来は諸説あります
茶道で茶席に飾る花としても
愛されているミズヒキソウ
野で見るその姿は
そよそよと
赤い糸のような線が
風に揺らぎ
やわらかく
たおやかに
どこか物悲しく美しい秋に
寄り添うように
咲いています
次回10月29日ころ
長月の下弦の月が輝くころに
お届けします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第34回『旧暦長月八日(上弦の半月)』
菊 きく
花言葉:高貴 高潔 高尚
明日は旧暦九月九日
この日は日本で江戸時代に制定された
五節句の内
重陽(ちょうよう)の節句
古来「陽=奇数」を良き数として
奇数の重なる日を吉日としていました
陽の重なる日
菊の花の盛りのこの頃
菊の花に夜通しかぶせた真綿に
朝露をふくませ
顔やからだを清める
老いを遠ざけ
長寿をもたらすと
そう信じられていました
まだ暑さの残る新暦の9月9日
旧暦の重陽のころには
朝晩はひやりとし
菊の花についた朝露が
きらりと輝きます
季節の表情を確かめ
秋の深まりに
心を寄せる
そんな暮らしも
たのしいものですね
次回10月20日
旧暦長月満月 土用の入りにお届けします