はなごよみ つきごよみ くらしごと
第19回『 旧暦皐月十六日 望月』
合歓木 ネムノキ
花言葉:歓喜 安らぎ
夜になると葉を閉じ
就眠運動をするネムノキ
毛先の赤いはけのような花を咲かせます
どことなく蒸し暑さが感じられる
夏の始まり
暑さ和らぐ日暮れに花開き
闇夜がふかまるころに葉を閉じ
眠る姿に安らぎを感じます
疲れのでやすい季節
眠りのひとときを大切にし
健やかに暮らしましょう
そんな声が
聞こえてくるようです
次回、7月2日
旧暦皐月の月が欠けてゆく
下弦の半月のころにお届けします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第18回『 皐月九日 上弦』
枇杷 ビワ
花言葉:温和 治癒 愛の記憶
寒さを感じる季節に
白くかわいい花を咲かせるビワ
冬を越え 春を過ぎ
初夏にはたわわに実る
小さなオレンジ色の果実
みずみずしい甘さが
口の中にひろがります
薬効のある葉は
奈良時代からすでに多くの病を
癒してきたと言われます
大薬王樹と呼ばれ
多くの人々を癒し
救ってきたビワですが
かわりに毒を併せ持ちます
ただしく取り入れ
健やかな日々の
助けになってもらいましょう
暑さを感じ始める初夏
その実のさわやかな甘さに
ほっこりしてくださいね
次回6月25日
月が満ちるころ
お届けいたします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第17回『皐月朔日 』
山紫陽花 ヤマアジサイ
花言葉:乙女の愛 誠実な愛
雨にうたれる
楚楚とした姿が
儚く美しい
万葉の昔から
人々にも愛されたと言われる
山紫陽花
控えめに花開き
梅雨の季節に
静かな安らぎをもたらします
過ごしにくい時期ですが
雨もまた麗しいと
そのように感じさせてくれる
野の花たち
可憐に花開く姿を見つけ
雨音に耳を傾けてみるのも
心地よいひとときです
次回、6月18日
皐月の月がすこし膨らみ
上弦の半月として現れるころに
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第16回『卯月廿二日 下弦』
薊 アザミ
花言葉:孤独 自立 気品
葉にトゲがあり
触れる者をよせつけないアザミ
日本にも60ほどの種類があります
孤独
自立
ひとりで生きる強さを
秘めた花言葉も多いのですが
青のアザミには
安心
という、やわらかな言葉が
つけられています
春から夏にかけて
野に咲くアザミ
トゲを怖れて
遠くから見守るだけ
埋められない
距離感に
切なさを感じながら
風に揺れ咲く花を
いとおしく見つめています
次回6月10日
皐月の新月のころに
お届けします