アーカイブ:2021年10月

    はなごよみ つきごよみ くらしごと
    第36回『旧暦長月廿十四日(下弦の半月)』

    落ち葉

    カサカサカサカサ

    森や公園のおさんぽ

    足元にふかふかとした
    落ち葉のじゅうたん

    まもなく
    そんな季節がやってきます

    色とりどりの葉っぱは
    とてもキレイ

    陽が暮れるのが
    一日一日短くなり

    陽だまりで
    のんびりする贅沢が
    楽しい秋

    ハラハラと舞う木の葉
    降り積もる落ち葉

    秋は秋だけの
    特別な音が響きます

    冬が訪れるまでの
    この特別な時間に

    たくさんの秋を見つけに
    出かけてみませんか

    次回11月5日
    旧暦10月1日 冬のはじまり
    新月のころにお届けします

     

     

    はなごよみ つきごよみ くらしごと
    第35回『旧暦長月十五日(望月)』

    水引草 ミズヒキソウ
    花言葉:慶事 感謝の気持ち

    楚々として咲く赤い花

    花と言うより小さな実のようにも見える
    ミズヒキソウ

    水引(みずひき)とは
    贈答品の包みに掛けられる細い紐
    結婚式のご祝儀などで
    見たことがある方も多いでしょう

    この水引になぞらえた名
    と言われますが
    由来は諸説あります

    茶道で茶席に飾る花としても
    愛されているミズヒキソウ

    野で見るその姿は

    そよそよと
    赤い糸のような線が
    風に揺らぎ

    やわらかく
    たおやかに

    どこか物悲しく美しい秋に
    寄り添うように
    咲いています

    次回10月29日ころ
    長月の下弦の月が輝くころに
    お届けします

    はなごよみ つきごよみ くらしごと
    第34回『旧暦長月八日(上弦の半月)』

     

    菊 きく
    花言葉:高貴 高潔 高尚

    明日は旧暦九月九日
    この日は日本で江戸時代に制定された
    五節句の内

    重陽(ちょうよう)の節句

    古来「陽=奇数」を良き数として
    奇数の重なる日を吉日としていました

    陽の重なる日

    菊の花の盛りのこの頃

    菊の花に夜通しかぶせた真綿に
    朝露をふくませ
    顔やからだを清める

    老いを遠ざけ
    長寿をもたらすと

    そう信じられていました

    まだ暑さの残る新暦の9月9日

    旧暦の重陽のころには
    朝晩はひやりとし
    菊の花についた朝露が
    きらりと輝きます

    季節の表情を確かめ
    秋の深まりに
    心を寄せる

    そんな暮らしも
    たのしいものですね

    次回10月20日
    旧暦長月満月 土用の入りにお届けします

     

    はなごよみ つきごよみ くらしごと
    第33回『旧暦長月朔日(新月)』

    野紺菊 ノコンギク
    花言葉:長寿と幸福 忘れられない想い

    心の奥にそっと閉じ込めた
    忘れられない想いはありますか?

    野紺菊は日本各地で見られる
    夏から冬のはじまりに咲く山野草です

    いわゆる野菊と呼ばれる
    日本生まれの
    ちいさなうすむらさきの花

    強い直射日光が苦手で
    仲間たちと寄り添って咲きます

    秋に盛りを迎えて咲き誇る野紺菊
    小さき者たちの儚さと力強さは
    優しいエネルギーを届けてくれます

    旧暦では晩秋がはじまりました

    心に秘めた想いを
    澄んだ秋の夜空にそっと解き放ち
    軽やかに涼やかな季節を
    楽しみましょう

    次回10月13日
    上弦の半月のころに
    お届けいたします

     

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花のこと