はなごよみ つきごよみ くらしごと
第17回『皐月朔日 』
山紫陽花 ヤマアジサイ
花言葉:乙女の愛 誠実な愛
雨にうたれる
楚楚とした姿が
儚く美しい
万葉の昔から
人々にも愛されたと言われる
山紫陽花
控えめに花開き
梅雨の季節に
静かな安らぎをもたらします
過ごしにくい時期ですが
雨もまた麗しいと
そのように感じさせてくれる
野の花たち
可憐に花開く姿を見つけ
雨音に耳を傾けてみるのも
心地よいひとときです
次回、6月18日
皐月の月がすこし膨らみ
上弦の半月として現れるころに
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第16回『卯月廿二日 下弦』
薊 アザミ
花言葉:孤独 自立 気品
葉にトゲがあり
触れる者をよせつけないアザミ
日本にも60ほどの種類があります
孤独
自立
ひとりで生きる強さを
秘めた花言葉も多いのですが
青のアザミには
安心
という、やわらかな言葉が
つけられています
春から夏にかけて
野に咲くアザミ
トゲを怖れて
遠くから見守るだけ
埋められない
距離感に
切なさを感じながら
風に揺れ咲く花を
いとおしく見つめています
次回6月10日
皐月の新月のころに
お届けします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第15回『卯月十五日 望月』
露草 ツユクサ
花言葉:尊敬 変わらぬ思い なつかしい関係
朝早くに花開き
おひさまが天高く輝くころには
そっとしぼんでしまう露草
古くは歌に詠まれ
月草 ツキクサ
蛍草 ホタルグサ
とも呼ばれていました
すーっと伸びた葉の中で
朝露に濡れる花が美しく
薬草としても
底知れぬ力を秘めています
卯月望月
今宵は皆既月食
神秘のエネルギーを
からだ中に取り込んで
健やかにお過ごしくださいね
次回6月2日
卯月下弦の半月にお届けいたします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第14回『卯月八日 上弦』
紫蘭 シラン
花言葉:美しい姿、変わらぬ愛
古来より自生している紫蘭
凛と背筋を伸ばしながらも
うつむきがちに咲く可憐な花
たおやかな優美さと
しなやかな強さは
清くあれという
メッセージが聞こえるよう
赤紫のほかにも
白・うすいピンクと
色のことなる品種もあり
緑の葉との美しいコントラストに
見るものの目を惹き付けます
寄り添い咲く紫蘭たちが
楽しげに語らうような風情
そんな姿から
”楽しい語らい”という花言葉も
生まれました
すこし早い梅雨入り
涼やかに
ほがらかに
ここちよく暮らしましょう
次回、5月26日
月の満ちるころにお届けします
はなごよみ つきごよみ くらしごと
第13回『卯月朔日』
クレマチス 鉄線/鉄仙
花言葉: 精神の美 旅人の喜び
つる植物の女王
その名にふさわしい
華やかで美しいクレマチス
数多くの種類があり
表情もさまざま
春の終わりから
夏に向かい
大輪の花を咲かせます
強い力を持つ蔓から
”甘い束縛”
という花言葉も
日差しの強くなる季節
道行く人の心を
励ましてくれるようです
四月の月が巡り始めました
四月朔日は「わたぬき」とも読み
装いも涼やかに
移り変わります
次回は5月20日(木)
4月の上弦の半月を迎えるころ
お届けいたします